モトコの迷走日記

迷走:定まった道筋・進路を通らず不規則に走ること。

手帳は語る。2023年新たな一冊がまた増える。

19歳から毎年手帳を購入している。

 

個人情報保護法以前は

人の電話番号や住所への保護的な意識は薄くて、

それよりも!

無数のオハズカシイつぶやきを保護する方が重要で

(誰も興味ないにも関わらず)

気安く捨てるわけにはいかず、

一冊も捨てないまま今に至る。

 

だから20冊を軽く超える。

いよいよ捨てられない。

 

今はパスワードやIDをメモる方が多いなあ。

時代。

 

適当に、恐る恐るめくってみよう。

 

学生時代は忙しかった。

私は一浪したので、その時間的金銭的ロスを埋めるかのように

180単位取得した。

(卒業に必要なのは124単位だったか...)

レポート用にまとめた渾身のノートを

友達に無断でコピーされた怒りが綴られている。

すげぇ...

まさに激怒したメロスだ。

スペース足りなくて日にち跨いでるもんな。

呪ってるしな。

いいんだよ、ハタチのモトコ。

彼女に奪えるのは

せいぜいノートのコピーくらいだ。

上っ面だけだ。

 

卒業後はほんとに忙しかった。

デザインの仕事は面白かったし、

始発で帰宅とか、若かったからできた。

手帳は何日も空白のまま。

ずっと続けていたプチ家計簿も途切れたまま。

突然「オオタカさんがよろこんでくれた」と。

オレンジのマーカーで囲んであって

その後はまた空白。

おツカレさん。

 

結婚する少し前に転職して

上場企業というところにいた奇跡の2年間は

わりと穏やかだったのでよく覚えていない。

仕事は気を張ることが多かった気がするけど、

手帳に記されたワードはなんか楽しそう。

このアラサー楽しそう。

部署主催の食事会や、チーム主催の決起会(つまり食事会)がよくあって

概ねご機嫌な時代だった。

できればずーっとそこにいたかったけれど、

私には不妊治療というイベントがあったのでそうもいかず。

 

子ども生まれてからが忙しさのピーク。

空白が多いだろうと思ったら

赤ちゃん記録みたいなのがびっしり書いてある。

ほかの赤ちゃんが一度に100mlくらいのミルクを飲んでる頃、

うちの子は20とか40とか、

テイスティングか?

っていうくらいしか飲まなくて

それが1日に20回とかあるので

ほぼ一日ミルク作って終わる感じ。

思い出した。

「あかちゃんのドレイ。」という漫画があるけど

控えめに言って奴隷だったな。

そうだったそうだった、と。

奮闘記よ、眠れ。

 

で、現在。

手帳に書くのはトレードの記録と反省と目標

中学校の行事メモ

家族の予定

映画の感想

覚えたい歌のタイトル

本の引用

ブログのネタ

知ったこと

 

新しい手帳から
新しい紙の匂いがする。

 

 

自分の死ぬ日がわかるなら

それに合わせて処分したい。

なぜそれまでは保管したいと思うのか。

こいつらまるで

自分の分身に思えてならない。